東京コンフィデンシャル

ライター岩戸佐智夫の日記と記録です。 過去に書いた記事、旅の日、大好きな食のことなどを綴っていきます。

Saturday, March 04, 2006

虫が好き?

 中学生から高校生の頃にかけて愛読していた著者に西丸震哉という人がいる。
 確か西丸さんの肩書きは食生態学者となっていたと思う。
 この人の著書は少年の日の僕の心をわしづかみにしたのだが、その中でも印象に残ったのが、信州の猟師小屋でご馳走になったカミキリムシの幼虫の話だった。たき火で炙って食べたり、刺身にして醤油で食べたりするのだという。そしてトロリとして甘く美味しいと記されていた。ついでに信州の蜂の子やザザムシなどの昆虫食のことも書かれていた。
 その話を読んで、いつか食べてみたいと思ったのだから、僕もそうとうに変わった少年だったのである。
 
 僕が生まれ育った高知にはとりあえず昆虫食の伝統は無い……(と思う)。
 で大学に入学し、東京に出てきた僕はスキーに行く同級生に頼んで蜂の子の缶詰を買ってきて貰った。
 まったく抵抗なく食べられたし、実際美味いと思った。
 その後、山梨の農家の人と親しくなり、蜂の子とりにも行くことにもなった。
 ただ残念ながら、カミキリムシの幼虫には出会わなかった。
 
 韓国に行ったときは露天で売っている蚕のさなぎをむさぼり食った。
 これも香ばしくて美味いと思った。
 中国山東料理にあるサソリの唐揚げも食ったが、不味くはないが特筆すべきものではなかった。
 アト喰ったのは蟻だ。これは昨年末の忘年会で出して貰った、山芋のアメ炊きに蟻をまぶした料理だ。これはなかなか美味かった。
 ゲテモノとあなたは言うかもしれないが、その民族が普通に喰っているものなのである。決してケデではないのだ。
 よくタレントが海外で変わった食に出会って、喰えないとかゲェとか言っているのを見ると、怒髪天を突くほどに腹が立つのである。はいうものの、は虫類だけは苦手だ。あの青生臭い味が苦手なのだ。ということは食べたことがあるということではあるのだが……。

 一昨年、15年ぶりにサハラ砂漠を訪れた。一昨年はイナゴが大量発生した年なのだが、サハラ砂漠を南に向かって幼虫が這って行く姿は恐ろしいものがあった。幼虫はサハラで成虫となり、北の穀倉地帯を襲うのだと言うことだった。
 誰かアフリカの人々にイナゴの佃煮の作り方を教えに行かないものだろうか。

 さて僕はと言えば、カミキリ虫の幼虫をいつか食べてみたいものだと、今でも思っているのだけれど……。
 

1 Comments:

Blogger いわと said...

だーってさぁ、リルさんが言うからね(笑)。写真もそのうちアップします。

ねえ、タレントが罰ゲームみたいにしてやる番組嫌だよねえ。国辱ものだと思いますです、はい(笑)。

12:40 AM  

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